2012年01月05日

脳とCDH1-APC

Expression of the CDH1-associated form of the anaphase-promoting complex
in postmitotic neurons.
Gieffers C, Peters BH, Kramer ER, Dotti CG, Peters JM.
Proc Natl Acad Sci U S A. 1999 Sep 28;96(20):11317-22.
ハーバードのKonishi,BonniグループがCDH1-APCの軸索伸長作用の
論文が2004年。ヨーロッパでPetersのグループが脳の
神経細胞核がCDH1-APCで染まることを見つけている。
Petersは細胞周期が専門でBonniは神経化学が専門で
関心の対象が違っていたようだ。
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2012年01月03日

Cdc20-APCによるdendrite成長の調節

A centrosomal Cdc20-APC pathway controls dendrite morphogenesis
in postmitotic neurons.
Kim AH, Puram SV, Bilimoria PM, Ikeuchi Y, Bonni A.
Cell. 2009 Jan 23;136(2):322-36.
浜松医大に行った小西先生の2004年の論文はCdh1-APCが軸索の成長を
調節するというものだったが、こちらは同じようなRNA干渉で
Cdc20-APCを抑制すると、dendriteの成長が抑制されるという結果だった。
ただしこの論文はその前後の段階の反応について調べている。
HDAC6はヒストンのdeacetylaseで中心体にありCdc20-APCを調節
している。
HDAC6がCdc20のポリユビキチン化によりCdc20-APCを調節して
dendriteの成長に影響しているそうだ。
内容が詰め込み過ぎていてこの論文だけで理解できる訳がない。
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2011年12月29日

過去ブログの13と14

田辺靖一の1,DNAの断片化,備忘録1,テロメア,雑談,ブレナー自伝,ホロヴィッツ,CED3とICE,カスパーゼ,Kerr,
Canale-Smith,線虫の細胞死遺伝子CED,DNase,TNF1,TNFとFas,偉大なる王,
Bcl-2,ミトコンドリアの透過性,p53,Bert Vogelstein,サイクリンとCDK,p21,retinoblastoma,細胞成分の分離,
細胞成分の分離,アデノウイルス,RBは難しい,p107,p130の発見,E2F,ポケット ドメイン,NFκB
,Toll-like-receptor,雑談,ミトコンドリアが進化を決めた,NF-κBの2,雑談2,NF-κBの3,mycの1,mycの2,mycの3
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2011年12月28日

サイエンス11年業績評価1位、HIV

Prevention of HIV-1 infection with early antiretroviral therapy.
Cohen MS, Fleming TR;et al HPTN 052 Study Team.
N Engl J Med. 2011 Aug 11;365(6):493-505.

これが2011年の最も価値ある研究業績10の一位である。
発表当時、私はこれを見たがそのまま素通りしていた。
一方がHIV陽性、一方が陰性のカップル1763組を
すぐ治療開始のグループearly therapyと、CD4が低下して
から治療開始delay therapyのグループに分け約5年フォロー。
陰性のパートナーの39名のが陽転。この中の28名が
パートナーとウイルス型が同じ。他は除外。
28名中、1名だけがearly therapy。
early therapyの予防効果が確立した。
ここまでが研究のポイントであるが、肺外結核病変が
late therapyに多いなどはあるが、生命予後はよく解からないが
あまり差がないようにも見える。
アフリカ、インド、タイなどの人たちは他の病気での
死亡も多いだろう。
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2011年12月26日

マラリアワクチンの進歩

N Engl J Med. 2011 Nov 17;365(20):1863-75.
First results of phase 3 trial of RTS,S/AS01 malaria vaccine in African children.
Agnandji ST, et al
; RTS,S Clinical Trials Partnership.
Albert Schweitzer Hospital, Lambarene, Gabon.

雑誌サイエンスの選んだ2011年の10大業績の7番は
マラリアワクチンの研究開発だった。英国のグラクソ
スミスクラインと米国のNPO;PATHが開発したRTS,S
ワクチンをアフリカの未感染の子供に投与、発症を半減させ
効果が実証された。マラリアは感染後、肝細胞で増殖、
赤血球に侵入する。赤血球に入るとワクチンの効果が
難しくなるそうだ。それ以前に作用させようとしている。
Lancetなどは熱帯病の記事がたくさんあり、イギリスの
底力をみせつけられる。
日本のテレビのニュースが交通事故と火事ばかりやって
いるのを見ると、その差に絶句する。
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2011年12月25日

Cdh1-APCの神経軸索伸長と小脳層構造の変化

Cdh1-APC controls axonal growth and patterning in the mammalian brain.
Konishi Y, Stegmüller J, Matsuda T, Bonni S, Bonni A.
Science. 2004 Feb 13;303(5660):1026-30.

Cdh1-APCは細胞周期のM期後半からG1への移行に関係している。
それ以外に神経系で重要な働きをしていることが解かった。
神経細胞の軸索にはTau蛋白が、dendriteはMAP2がマーカーとなる。
中枢神経にAPCが多いことは知られていたがその機能は不明だった。
ratの胎児細胞にCdh1をRNA干渉させて軸索の成長する長さを測ると
Cdh1-APCがあると有意に短くなった。
同時に小脳の細胞の層状構造を観察すると、コントロールでは
顆粒細胞層では水平に神経が伸長するのに対し、Cdh1-APCをRNAで
ノックアウトすると、層構造を超えて縦に伸長し明らかな構造パターンの
違いがあった。Cdh1-APCではdendriteでは変化がなった。
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2011年12月23日

CDC20とCDH1:金鉱を発見

CDC20 and CDH1:
a family of substrate-specific activators of APC-dependent proteolysis.
Visintin R, Prinz S, Amon A.
Science. 1997 Oct 17;278(5337):460-3.

APCは,anaphase promoting complex
anaphaseは姉妹染色体が中央に並ぶmetophaseの姉妹染色体が分離する
以後の時期であるが、APCはG2からM期への移行とM期からG1への
移行と別の二つの機能があることが解かってきた。
APCはユビキチン機能に関係したE3リガーゼであるがその分解する
対照に、G2/M期にはAse1,M/G1期にはClb2が攻撃対象。
APCに攻撃目標を指示する仕組みが不明であったが、
この報告でG2/M期はAPC/CDC20、M/G1期がAPC/CDH1だと解かった。

最近ここの細胞周期のブログを書いていて、基礎生物学の重要な
問題ではあるがあまりに医学から離れすぎの感じがしていたが、
突然、この問題が医学の重要問題に結びつくことが解かった。
次の論文でやるが、APC/CDC20が神経軸索、APC/CDH1が樹状繊維の
成長を調節しているそうで、ノーベル賞級の成果と思う。
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2011年12月13日

細胞分割の仕組み

細胞質分割面決定のメカニズム
1、
Murata-Hori M.
National University of Singapore
Tanpakushitsu Kakusan Koso. 2005 Jan;50(1):50-5.
2、
[Cytokinesis: a view from centralspindlin].
Mishima M.
Tanpakushitsu Kakusan Koso. 2006 Mar;51(3):206-15
3、
Mol Cell Biol. 2010 Aug;30(16):3994-4005.
The anaphase-promoting complex/cyclosome activator Cdh1 modulates Rho GTPase
by targeting p190 RhoGAP for degradation.
Naoe H, Kuninaka S.
Keio University School of Medicine

細胞分割は中心分割面での収縮環のアクチン様物質キネシンとミオシンの収縮で
起きる。
シグナル伝達物質のG(グアニン)蛋白調節のGTPaseはαβγ構造の大分子で
あるが、低分子GTP結合タンパク質というものもあり、その代表はras,rhoで
ある。Rasスーパーファミリーともいう。
rhoはrasのhomologyという意味である。rhoは筋肉関係のシグナル伝達物質である。
GDP/GTP交換タンパク質(GEF)およびGTPアーゼ活性化タンパク質(GAP)の調節を
受けながら、GTPとGDPを結合した状態がそれぞれオン/オフに相当する分子スイッチ
として機能している。
文献1,2の段階で細胞分割にrhoの関与は予想されているが、文献3は
その実証である。Cdh1というのは普通はカドヘリンのことであるが、この
場合は別でcdc20というモノのことらしいが、何の略なのかが調べても
解からない。
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2011年12月08日

Polo-like kinaseの3段階の作用部位

Genes Dev. 1998 Dec 15;12(24):3777-87.
Polo-like kinases: a team that plays throughout mitosis.
Glover DM, Hagan IM, Tavares AA.
University of Dundee, UK.

1988年の著者等によりpolo kinaseが発見されて10年目で
今から10年前のレビューである。
細胞分裂の極のpoleから名付けられたpoloを、イギリスの球技で
あるPOLOになぞらえて書いた文章である。
POLOは野球のような回が3回ある。PLKの作用部位が前中後の
3つあること、その各段階に他の物質と協同でPLKが作用
していることをチームと言っている。
第1段階;G2→M
CDC=CDK1をCDC25はphosphatase活性により
脱リン化し活性化させるが、PLKはこれを促進する。
Myt1はCDC2を燐酸化して抑制するが、PLKは
これを抑制する。この部分は体細胞と減数分裂の場合が
あるがこの問題は次の論文でやる。
M期に細胞の中央にならんだ染色体をspindleを両極の中心体から
引っ張るが一つでもうまく引けないものがあると、arrestして
しまう。
第2段階;M期→anaphase
APC;anaphase promoting complexによりサイクリンがユビキチン化
されていくと、反応が進行するようだが、仮説が多く理解
できない。
第3段階;M期の最終部分、
cytokinesisとは細胞分割
豆腐に糸を巻いてしめて切り分けるような具合。
POLO異常ではうまく切れない。
posted by ヘフティー at 16:03| Comment(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2011年12月02日

polo キナーゼとpolo-like kinase

polo, a mitotic mutant of Drosophila displaying abnormal spindle poles.
unkel CE, Glover DM.
J Cell Sci. 1988 Jan;89 ( Pt 1):25-38.

シドニー・ブレナーが線虫を観察して形態異常から、遺伝子異常を
発見した手法をショウジョウバエに応用して、Nusslein-Volhardは
ホメオボックスを発見したが、その手法でpoloは発見されたらしい。
その発見の詳細がどうもアイマイで出典が明解でない。
ショウジョウバエは染色体が3個と性染色体から成るらしい。
wild typeでもmaleは大部分死んでしまい、femaleも7%くらいしか
生存しないらしい。maleではsynci
tium(多核の巨細胞?)を形成したり
紡錘体の形成異常で4N,8N他の多核細胞になったりするようだ。
実験のmethodの説明がよく解からず、自然発生の部分とエメチルスルフォ
ネートを使った奇形誘発なのか不明。
poloという言葉は紡錘核(中心体?)からきているらしい。

polo遺伝子はその後serine-threonine protein kinaseでpoloと
相同部分の多いpolo-like kinaseが見付かり、細胞分裂に
重要な役割があることが解かってきた。続きを読む
posted by ヘフティー at 17:12| Comment(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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